五巻 信幸危機一髪 |
信幸主従が斬り倒した敵は二名。 残る七名が、いまは信幸ひとりを取り囲んだことになる。 (いかぬか、な…それにしても、こやつらに討ち取られるとは、わしも、よほどに武運のつたない生まれつきであったものか…) みじんも狼狽はしていなかったが、到底、助かるまいと覚悟した。 いや、せざるを得なかった。 信幸は、弓矢の敵が、矢をしぼった瞬間に (切って出よう…) と、決意し、来国光の太刀をほとんど垂直に構え、腰を落とした。 左眼に血が浸み込んできたが、もう気にならなかった。 信幸兄さん危機一髪!!!! 対決とか、逃走とか、決闘とか、本当に読んでて楽しい太平記。 ここのページであまりに絵を描きたくなってしまったため、 すごく気になる場面にもかかわらずいったん読むのを中断。 めくれば…ページをめくれば結果が…! しかし耐え切れず次ページをチラ見したときに目に入った文字「右近」 ぎゃーーーーーきたーーーーーー! しろうさぎきたーーーーー! と思いつつ先に絵を描かねば…、はぁはぁ |